東京出張から足を伸ばして、見舞いと福井名物の羽二重餅をお届けするために仙台のお客様を訪問してきました。
仙台の街の中心はもはや震災の傷跡は注意深く見なければわからないくらいになっていました。空港行きのバスに乗り、高速道路の両サイドの様子を見ますと、海側は津波による傷跡が生々しく残っていました。仙台空港は1階の発着ロビーのみオープンであとは工事用のバリケードで閉じられています。全面オープンまでにはまだまだ時間がかかりそうでした。タクシーに乗車して空港周辺を視察、近くの集落や工場などは津波に飲み込まれて、荒涼たる風景が広がっていました。
おりしも、吉村昭著「三陸海岸 大津波」が40年の歳月を経て書店に並びました。この記録文学を読むと明治29年の大津波の記述が今回の平成の大津波のことを書き記しているかのような錯覚に陥ります。決して今回の大震災が1000年に1度の災害ではなく、繰り返されている自然災害であることがはっきりとわかりました。しかし、繰り返される大津波にも三陸の人々は力強く立ち向かい復興を遂げてきたんだと感じました。